このサイトで取り上げる工夫を採用することで、「組込み制御ソフトウェア」開発期間を大幅に短縮できる可能性があります。3割程度の短縮であれば、影響はあまり無いでしょうが、半分、1/3、1/5など大幅に開発期間を短縮してしまった場合、周囲へ大きな影響を与える可能性があります。
私自信の経験ですが、「ごあいさつ」の記事にもありますが、ある航空機用に搭載される制御ソフト開発にリーダとして招集され、そのプロジェクトは、色々難しい課題もありましたが、無事初フライトを成功させるという実績を残して、終わることができました。開発工数は、ほぼ同じものを開発していた隣のチームの、3分の1以下となっていました。
私のチームは、さほど残業もすることなく、ほぼスケジュール通りに開発を終了させることができたのですが、隣のチームでは、そうはいきませんでした。開発が遅れ、長い残業だけでは足りず、こちらのチームの倍の人数を投入し、さらに、昼夜2交代制で作業を進め、ソフトウェアの設計書やテスト報告書の作成を後回しにしても、どんどん開発が遅れていきました。大変さに耐えられないスタッフの入れ替わりも発生し、上位マネージャーは体調を壊して入院するなど、想像を絶する状況になっていました。さらに同じような状況が、別の隣のチームでも起こり始めていました。
開発がどんどん遅れるということは、主に人件費としての、開発費が圧倒的に不足することになります。さらに、客先への納期延長の申請も必要となり、部門としては、非常に厳しい状況にありました。その中で、自分のチームが順調というのは、部門救済の申請をする際に、足かせとなりました。
最初から自分のチームが採用したソフト開発方法を、隣のチームが採用していれば良かったのでは?という意見もあるでしょう。実は、その提案はしたのですが、彼らは自分より先輩ということもあったのだと思いますが、結局受け入れて貰えませんでした。どちらかというと、こちらの進め方に対して、逆にかなり多くの批判を受けたというのが実際のところです。
さらに、あるソフトウェア専門部門のトップに、自分のチームが採用したソフトウェア開発手法の採用を提案したところ、逆にお叱りを受けたこともありました。その部門では、ソフトウェア開発費用を、開発工数から見積もっていたのです。開発期間が数分の1になると、部門に入ってくるお金も数分の1となるということで、部門のトップは怒って当然というところでした。また、不景気な時には、雇用を守るという観点で、開発に必要な労働力を減らす手法の提案は、人道的な観点から非常識として、受け入れてもらうのは、難しくなって当然でしょう。実際にそのようなお叱りを受けたこともあります。
上記のように、ソフト開発の期間を短くすることは、必ずしも全てのケースにおいて、喜ばれるとは限りません。場合によって、大きな批判の対象となる覚悟が必要なのです。

